禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

禅とは何か 「禅と茶の集い」だより(114)

今日(3日)から、第38回禅体験教室が開催されました。
第1回は「禅とは・坐禅の仕方」です。
 
まず、「禅とは」ということですが、これを言葉で簡単にいうことはでしょう。
弟子丸泰仙というヨーロッパで禅を広めた禅僧は、講演をたのまれた時にその時間中ずっとテーブルの上で坐禅をしたそうです。
 
この真似をするわけにはいかないので短時間ですができるだけ本質にせまることを話しました。
  
テキストの「坐禅のすすめ」には、
 
元来、禅というものは、信仰や哲学ではなく修行である。
したがって、そこにはいわゆる霊魂や死後の世界はもちろん、特定のよるべき教義や経典や信仰の対象となる神などはない。
ただ坐禅を行じ、本来の面目にかえるのみである。
 
とあります。これではなかなか難しいので、一つ一つ例を挙げながら説明しました。
たとえば、禅には特定の神や仏を信じれば、死後に天国や極楽に行けるなどという教えはありません。
 
神や仏に何かをお願いするということもありません。
 
もちろん、信仰は自由ですから、今書いたような宗教を信じている人を否定する気は少しもありませんが、禅の立場ではないということです。
 
そして、「衆生本来仏なり」や「仏道をならふというふは、自己をならふなり」
という言葉を紹介しましたが、初めて聞く言葉だったという方がほとんどだったようです。
 
今書きましたように、坐禅は頭で理解するものではないので、さっそく坐禅の実習に入りました。
 
ほとんどの方が初めての体験です。
 
畳の部屋に座っての生活が少なくなってきているせいもあるのか、なにしろ、足がうまく組めません。
パソコンに向かって仕事をすることが多いのか、背筋を伸ばすということにも、慣れていません。
 
自分ではそうしているつもりでも、なかなか正しい姿勢で座るということは難しいので、正しく指導を受けることが必要です。
 
この体験教室の4回の講座の間にできるだけ正しい姿勢を身に着けていただきたいと願っています。
 
今日は初めてなので、15分の坐禅を2回しました。
 
足がしびれたとか、なかなか背筋が伸びなかったという感想のほかに、気持ちがすっきりしたというものもありました。
 
とにかく少し続けてみましょう。
 
来週10日は「禅と職業」というテーマで話があります。
 
定員に少し余裕があるので、来週からの参加も歓迎します。
 
お待ちしています。
 
義存
 
参考までに今日のレジメを添付しますので、興味のある方は読んでみてください。
禅とは  第36回禅体験教室用27年度 
 
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