禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

禅と職業 「禅と茶の集い」だより(115)

梅雨に入ったばかりですが、今日は暑い一日でした。
 
今日は禅体験教室の第2回目、テーマは「禅と職業」です。
 
 
講師の栗田さんは、先週80回目のフルマラソンを走って完走したそうです。
いきなり、一同びっくりです。
 
栗田さんは、昭和53年のこの講座に参加して以来ずっと坐禅を続けています。
禅を生活の基本とする「総北五葉塾」に三年通い、茶道もずっと続けています。
 
長年、区画整理事業に携わり、ご自身で会社を立ち上げ多くの仕事をし、東日本大震災の復興支援にも参加しました。
 
今日は、この経験からの話を聞くことができました。
 
 
仕事に就くということは、(1)生活の糧を得る、(2)生きがいを求めて、(3)その他。
が考えられるが、好きなことを仕事にして、生きがいも感じ、経済的にも豊かになるということはなかなかできるものではないです。
 
禅を続けていくには、それなりの環境があると思います。
確かに仕事や家庭の事情であまりに忙しかったり、経済的な理由で苦しいという場合もありますが、できればそんな人にこそ坐禅を勧めてみたいです。
 
禅でも茶道でも人間形成ということが言われています。
禅では作務といって、掃除や草取りなどを通じて集中力や三昧力を養うという修行がありますが、まさに、日常生活の中に禅を生かすということです。
 
この際に、「段取り・真剣・尻拭い」ということを学びました。
実際の日常生活や仕事にも大変役に立っています。
 
震災復興の現場での住民説明会などを多くこなしましたが、お互いに信頼を得る人間形成が必要だということを痛切に感じました。
大反対運動にも直面しましたが、とにかく辛抱強く話を聞いて説明をしました。
 
この時に禅で養った力が役に立ったと思います。
ストレスがたまる仕事が多かったのですが、毎朝必ず坐禅をしてなんとか平静を保っていたように思います。
 
いつも、自分自身に向かって、「明るく・正しく・楽しく・仲良く」、と言っています。
 
還暦もとっくに過ぎていますが、禅も職業も生ある限り続けていきたいと思います。
 
 
この後は、15分の坐禅を2回しました。
今日からこの講座に参加した人もいて、足がしびれたとの感想を漏らしていました。
 
ほとんどの人が、日常生活では畳の上や座布団の上に坐るということをしていないそうです。
確かに和室も少なくなりました。
 
 
来週は、「禅と茶」をテーマに実際にお茶をいただきながら懇談する時間もあります。
 
来週からの参加も歓迎します。
 
お待ちしています。
 
義存
 
「禅と茶の集い」について詳しくは、コチラ
問い合わせ先s.s.gison@nifty.com