禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

科学と禅 「禅と茶の集い」だより(117)

今日(24日)は禅体験教室の第4回目、テーマは「脳科学と禅」です。
 
いつものワークショップに参加しているメンバーも来たので、全員で20人となり、部屋はほぼ満室状態でした。
 
今日は、講義の前に、休憩をはさんで20分の坐禅を二回しました。
休憩の時には最近よくやっている真向法をやりました。
これは簡単な4つの体操で、休憩中にやっても、坐禅の前にやっても効果があります。
 
初めて坐禅をした方も今日で4回目です。
みなさんだんだん姿勢がよくなってきました。
一方、気持ちがよくなって眠りそうになる人もいました。
 
正しい姿勢を身に付けるためには毎日坐禅を続け、そして定期的に姿勢を誰かにチェックしてもらうことが大切です。
 
さて、坐禅の後は太田先生による「脳科学と禅」をテーマにした講義です。
 
講師の太田先生は、学生時代から坐禅を始め禅歴は50年。
現役の精神科のお医者さんです。
 
配布された資料には脳の断面図と側面図がありました。
 
最近では、脳のどの部分が何を担当しているかがだいぶわかってきているようです。
手短に説明してもらいましたがなかなか難しいです。
でも興味のある人にはなかなか生では聞けない話でもあり、途中で難しい質問もありました。     
 
一つめは、「中核自己」といって胎生期から生後18か月ころまでの自己です。
これは、赤ちゃんを思い浮かべると分かりやすいです。
まだ言語も使わず記憶も蓄積されていないので、いつもありのまま。
世界と自分の区別もはっきりとはつかず、いつも「今・ここ」のみの自己です。
 
二つ目は、「自伝的自己」といって、18か月ころに形成され始め、イメージや言語を使うようになり、過去や現在や未来を考えることができる自己。
普通私たちが自分だと思っている自己です。
 
ものを考えるということなしには生活できませんが、考えることによって本来持っている「中核自己」を忘れてしまい恐怖や悩みが生ずるということです。
 
この二つの自己をうまく使いこなしていくために禅仏教の「行」の持つ重要性があるというのが結論です。
 
 
読み直しても、ちょっとこれだけでは何が何だかわからないかもしれません。
 
 
太田先生のワークショップではいつもこんな難しい話をしているのではなく、むしろ体を使って体験的に自分を見つめていくという方法をとります。
 
これも会場に来て実際に自分でやってみないと分からないので、興味がある方は毎月第4金曜日のワークショップに参加してみてください。
 
 
興味深々の方は、講義が終わった後も太田先生に質問をしていました。
 
まあ、徐々にわかるようになってきます。
 
 
今日で禅体験教室は終了しましたが、来週からも毎週禅と茶の集いの例会はあります。
 
 
読書会で読んでいる本は、「禅マインド・ビギナーズマインド」です。
ちょうど読みやすいように、短い章にまとめられた禅の話があります。
それを題材にみんなで感想を言い合ったりしながら、お茶の時間も楽しめます。
 
途中から参加することもできますし、太田先生のワークショップに通い続ける人もいます。
 
どうぞ一度遊びに来てください。
お待ちしています。
 
 義存
 
「禅と茶の集い」について詳しくは、コチラ
問い合わせ先s.s.gison@nifty.com