禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

調息山五合目 道から少し離れ、木陰で小休止・・・重畳法 3      ・・・随息の後期 2

  〇呼気・吸気共に、「水溝」と「赤丸」とに繋意

*呼気・吸気共に、水溝における両鼻孔からの風の出入の感覚と赤丸との感覚に繋意します。二つの部位の感覚に強弱があっても気にしないでください。
*両鼻孔からの空気の流れは、6℃以下の処では冷気を通じて感じ易くなります。それ以上の温度の処では、マスクをすると温かい呼気を通じて、感じ易くなります。

*水溝及び赤丸は共に限局された部位です。
このマップを作り始めた ころは、この技法を重畳法の2としていましたが、六合目につなげるという視点から、前項のように「水溝」の近辺で末広がり状に(点ではなくて線として)感じている事を重畳法の2としました。

*しかしこの技法には、捨てがたいものがあります。古来から「鼻端を守る」ということが云われていますが、この技法によって「鼻端を守る」ということの糸口を掴めると思います。    

*瑩山禅師の『坐禅用心記』には、「心、若し散乱する時は、心を鼻端丹田に安んず」とあります。これは鼻端と丹田とに繋意するという事ですので、私が提案する重畳法と同じことを古人も考えていたことになります。
この五合目小休止 水溝と赤丸に繋意することができれば、鼻端と丹田とに繋意することはそれほど難しくはありません。皆様も是非この二つを味わってみて、微妙な違いを感じてみてください。

水溝と赤丸に繋意することの方が、少しばかり顎が引くような感じになります。一方鼻端・丹田の方がゆったりとした感じが得られるでしょう。

*赤丸に繋意する場合、⑩で述べましたように「ギューッと赤丸」が適しています。

*舌の位置は、鼻端・丹田の場合には「ヌ」に近く、水溝・赤丸の場合には「ニ」に近くなります。

*本道から少し離れた処での小休止という感じです。本道に戻る時は、五合目の重畳法1,2に戻ってから進むとよいでしょう。