禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

脳科学と禅 体験教室4回目 「禅と茶の集い」だより(73)

今日(2015年6月26日)は禅体験教室の4回目(最終回)です。

今日は、脳科学と禅というテーマで太田東吾先生にお話をしていただきました。

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今日は講師の都合で坐禅を先にやりました。
4回目ともなると、段々坐禅に慣れてきた様子が分かります
最初は10分でギブアップだった人も、足をくずさずに20分の坐禅を2回しました。

さて、次は脳科学と禅の講義です。
慣れないというか、初めて聞く言葉も多く最初はかなり戸惑ったと思います。
私自身も、数年にわたりこの話を聞き、ワークショップにも参加していますが、特に「人間の大脳皮質の分業体制」の話は、基礎知識がないのと自分では本も読めない分野の話なので難しいです。

 
でも、脳科学と禅(禅を含む様々な瞑想など)は、今ブームとなっているようです。
簡単にレジメから紹介します。

発達過程から見た二つの自己(アントニオ・ダマシオの説)
 
1 中核自己とは  胎生期~生後18ヶ月ころまで
  「いま・ここ」のみの自己(神経細胞ネットワークが未発達のため)
  これは、イメージや言語の記憶が集積される前の自己ということです
2 自伝的自己
  生後18ヶ月頃に成立、その後強化及び修正されていく
  いわゆる私たちがこれを自分と思っている自己でイメージや言語を操作する力を持つ。
  例えば、普段私たちが普通に言う「自分の」財産・名誉・家族・国家などと言う「自分」です。
  実は、この「自分」といいうものが、悩みや迷いを生じさせいるわけです。

これだけ見ても、何のことか分かりにくいと思います。
禅とすぐに結びつきそうにもないですね。

でも、太田先生の話によると、禅の目的は、この自伝的自己の持つ欠陥に気づきそれに対処する技を体得し、「内なる平和」と「外なる平和」とを求めることにあるといいうことです。
それを脳科学の分野から説明するためには、この世界観が有効ということです。

これ以上くわしくは書けないので、興味のある方は、毎月第4週が太田先生の禅ワークショップの時間になっていますので、そのときにお越しください。
ホームページの禅と茶の集いの案内にも記載してあります。

体験教室は、今日で最終回となりました。
7名の方がお見えになり、毎回ではなくても皆さんが複数回参加されました。
1回きりの坐禅体験ではなく、連続講座だったので段々お互いの気心も知れるようになり大変良い時間が過ごせたと思います。

禅と茶の集いは毎週ありますので、できれば続けてきていただければと思います。参加された皆さん、講師の皆さんお疲れ様でした。

これからも金曜日の夜は、千葉中央コミュニティセンター5階和室でお会いしましょう。

義存 合掌