禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

禅修行の階梯を考える(17) 「禅と茶の集い」便り(226)

あっという間に今月も第4週、太田先生のワークショップです。
一柱香の坐禅と、茶室での個人レッスンに続いて太田先生の講義が始まりました。
まずは恒例?のご持参の掛軸のご紹介からでした。

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本日は釈宗活老師の円相図、賛には『虚堂録(きどうろく)』の「一飽能消萬劫飢」と書かれております。
「莫嫌冷淡無滋味」につづく言葉で「面白くないからと言って人を嫌うな。ひとたび悟れば永遠に迷いや悩むことはない」という意味だそうです。

この書を見て私は三祖僧サン(そうさん)鑑智禅師の『信心銘』冒頭を思い起こしました。

至道無難(しいどうぶなん)、唯だ揀択(けんじゃく)を嫌う但だ憎愛莫ければ、洞然(とうねん)として明白(めいはく)なり

上記の信心銘ふくめて妙心寺のホームページ上で山田無文老師の提唱が数多く音声データとして公開されておりますのでご興味のある方はご試聴ください。


皆さんで掛軸前に集まっての鑑賞後、今年のワークショップはじめとしてまず会員からのヒアリングがなされました。
自身が行っている坐禅の工夫、進捗や、ワークショップへの質問意見などを一人一人に聞いていくものです。
まったく同じ話を聞いていながら、受け止め方は千差万別であること思い知らされます。また躓いている場所も人さまざまなのだなぁと感慨深い思いがしました。

続いて12月の宿題「小指に繋意した外縛拳での発声」についての答え合わせ?と解説がなされました。
そして今月の宿題は「風の感覚、身体の感じる軽やかさ、重荷からの解放感、楽しさ」を感じられる発声です。
何やら小難しいことを、鹿爪らしくとお思いの方も多いかもしれませんが、気の置けない仲間たちが太田先生を囲みながらわいわいガヤガヤ楽しく真剣に坐禅について討議できる場であり、他ではなかなか口にできないことも腹を割って話ができる貴重な時間です。初心者のかたには特に丁寧にやさしくご指導されるワークショップなので、どなたさまも怖がらず、ぜひご参加ください。

来週はの禅と茶の集いは、2月第一週となりますので、輪読会、呈茶、坐禅となっております。
坐禅やお茶のご興味のある方、どなたも大歓迎ですのでお出かけください。(Y)