禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

『人生に信念はいらない』考える禅入門

2019年第一号の書籍紹介です。
昨年11月に円覚寺で開催された「禅をならう集い」で坐禅指導されていた細川晋輔和尚のデビュー作となる『人生に信念はいらない』考える禅入門 を読みました。
 
とても感動しました。ここのところ禅海一欄や観音経講話など固い書籍の紹介が続きましたが正直まだこの二冊とも読了し終えておりません。(^_^;)
まあつん読で、寝かせながら時々読み進むのもありということで、また新しい本に目が引かれ読んでみたのですが、昭和54年生まれの和尚さまのデビュー作ということもあり読みやすい文体でいっきに読了してしまいました。
 
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しかし中身は読みやすいばかりでなく、禅について正面から向き合った意欲作でもありこの若さで、宗教界の重鎮もたくさんいるなかでよくここまで書けたなぁと思うような問題提起もあり、とても興味深い内容でした。
 
鈴木大拙先生の「僧堂生活」はかなり時代がずれてしまいましたが、現在の臨済宗の僧堂の生活などリアルに描かれており、現在にいきる僧侶の苦悩みたいなものも垣間見た思いがします。
 
昨年中に紹介した「あるあるで学ぶ 余裕がない時の心の整え方」「禅と生きる」と共通してお三方とも30歳代の若い僧侶で、紹介した書籍が処女作というところも似ております。
三冊共に、著者の思いが伝わる良書だと思いますので多くの方の目に触れられること祈念しております。