禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

禅修行の階梯を考える(18) 「禅と茶の集い」便り(230)

2月も第四週となり禅と茶の集いでは坐禅一柱香のあと太田先生のワークショップが開催されました。

坐禅中に太田先生はワークショップの下準備を別室でなされておりました。
毎回我々のために資料や教材など大荷物を抱えてご登壇いただき感謝です。
休憩の後はいつものようにご持参のお軸から拝見させていただきました。

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本日は両忘庵釈宗活老師の御作、「案山子図」の眼福に預かりました。

※釈宗活老師は今北洪川の創始した僧籍にはない一般人に対する禅道指導の組織である両忘会を継続され、大寺院の住職とはならなず多くの居士を生み出したことによって知られています。

案山子はよく田畑を荒らす鳥獣を威嚇するように弓を構えているもので、賛は「箭を見よ」と書かれております。
「矢を看よ」とは『碧巌録第81則 薬山麈中麈の中で「大鹿のような悟りを得た」と勘違いした僧に向けて薬山惟儼禅師が言い放った言葉として有名です。

また太田先生がよく引用される『十牛の図講話』p72「極め付きの牧牛(ぼくご)の法を行ったとされる「石鞏和尚」がもともと猟師であったため、弓矢を用いて修行僧の指導に当たったことは有名だそうで、その際も「矢を見よ!」と指導されていたそうです。

ワークショップを始めるにあたり、新しく改訂された「現代社会人のための禅修行階梯、概略」が配布されました。
新訂版のテキストにはマインドフルネスとの比較なども新しく加筆されており、また以前に参考資料図として配布された、「種々な背景による社会と中核自己」の関係をしめしたイラストなどが盛り込まれておりました。

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この図に出てくる「プラットホーム」とは何か?会員たちからの質問も出ていつもながらの賑やかなワークショップとなりました。
そのお蔭で?太田先生が坐禅せずに仕込んでおいた温水入りペットボトルはすっかりと冷めてしまい温覚を使ったワークは出来なくてなってしまい残念でした。

さて次回は早くも弥生三月ですね。
3/1の禅と茶の集いは、18時から輪読会、呈茶、坐禅とフルコースです。
途中からのご参加、ご入場も歓迎ですので坐禅やお茶のご興味のある方、どなた様もお出かけください。(Y)