禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

NHKラジオ宗教の時間「混沌と不安の時代を生ききる」細川和尚

本日は寝過ごして宝樹院の坐禅会には参加できなかったのですが,7時30分からの龍雲寺オンライン坐禅会には身支度を整えて参加しました。

たぶん今週で「白隠禅師坐禅和讃」解説の最終回がお聞きできると思っていたのですが,なんと今週は坐禅2柱の間は小休憩だけとなりました。

なぜかと言うと8時半から放送される,NHK第2ラジオで宗教の時間に細川和尚さんが出演され「混沌と不安の時代を生ききる」というテーマで語られるというアナウンスがありました。

早めに終わった龍雲寺坐禅会のあと,スマホでいつも使っているradikoアプリを開きましたがなんとNHK第2は聞けないことがわかり少し慌てました。 「らじるらじる」というアプリで視聴準備をしてなんとか開始に間に合いました。

www.nhk.or.jp

インタビューの内容ですが,オンライン坐禅会が主なテーマとなりました。 8年前に住職を継いだ際の決意の一つである毎週日曜の坐禅会継続が,「不要不急」ということで敢え無く休止となってしまったことからの禅僧としての失望から話が始まりました。

「自分が大切に師これからも大切に行っていこうとしていたものが要らない」と言われたこと自体で人生の大きな目標が亡くなってしまったということでした。

「まるで不要不急と言う言葉が禅問答のように心の中で繰り返し唱えて,答えを探していく現状公案のようだった」と振り返られておりました。

最近になって妙心寺御開山の無相大師のご遺誡を読み返され,その中の 「其の本を務めよ」というキーワードに答えが見つかりそうだと思われたそうです。

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また祖父にあたる松原泰道老師が晩年,言われ続けた「生ききる」ということにも繋がる。

 

つまり「自分は坐禅会という枝葉に捉われていた。一生懸命にご飯を食べ,勉強し,働き,寝るという一日一日を大切に生きるという根本を大切にしろ」 「自分の足元をしっかりみて歩みなさい」と気づかれということでした。

 

インタビュアーは「潤いを与えてくれる枝や葉が亡くなってもいいのか?」質問がありましたが,細川和尚さんは「幹だけでは記ではないし,枝や木の葉が木陰をつくり涼しい風を運んでくれる」というお答えでした。

 

またコロナがなければオンライン坐禅会や円覚寺の日曜説教,佐々木教授のオンライン授業などが始まらなかったであろうこともご紹介がありました。

 

一般にこのコロナ流行でテレワークやオンライン授業などがいっきに10年進んだとも言われてます。 コロナと言う予想できなかったいわば悪い縁を,きっかけに良い面も出てきていることを前向きに捉えて枝葉に捉われず,その本を大切にしていかなくてはいけないというお話でした。

 

無相大師のご遺誡については下記をご参照ください。(Ym)

請う、其の本を務めよ。 - 野沢・龍雲寺ブログ