先週からご紹介している「ね禅」ですが,患者さん含めて何人かにやっていただきながら加筆修正しております。
その中で一番大きな,加筆ポイントとしてギャッジアップがあります。
そう医療や介護用のベットと言うのは頭部と脚部の角度を変えられるんですよね。(もちろんベット高自体も変更できます)
食事や,読書の際には45度から60度くらい上半身を持ち上げることがおおくこれをギャッジアップ(もしくはベッドアップ)と言います。
で,コロナ患者さんのように肺機能が弱っている患者さんの多くがこのギャッジアップをしているのです。
実は平らなベットや布団に寝るのって,呼吸が弱っている人にとっては苦痛で,30度くらいギャッジアップすると内臓の重さで横隔膜が下に引っ張られ肺が広がり呼吸しやすいんです。
逆に平らな所に横になると内臓が肺の方まで押し迫り呼吸が苦しくなるという仕掛けです。
というわけでギャッジアップ坐位での「ね禅」についていくつか加筆修正してみます。
ギャッジアップ坐位でもできる ね禅
1)調身
- ギャッジ(ベッド)アップする前に,軽く脚部を上げてお尻のくぼみを作ります。(これで斜めにしてもお尻がずり下がりずらくなります)
- ギャッジアップは30度程度として首が痛ければ,バスタオルを折りたたんだ薄い枕を使うのがお勧めです。
- そして両膝は立てて,お腹を緩めるのがポイントです。
- 両足は腰幅程度に開き,軽く踏むことを意識して下さい。
- 可能なら腰を5~10cmくらい浮かしてから,そっとお尻を降ろしてお尻の位置を調整します。もしおさまりが悪ければちょっと上下させて一番しっくり来る位置を探してみましょう。
- 次に立てた膝を軽く合わせます。
- 両足裏と尾骶骨で三角形の基盤をつくり,膝頭を頂点とした三角錐をイメージしてください。
- 股関節が固く,膝が合わせにくい方は自然に開いたままにします。
- 次に両手ですが体側に伸ばして,力を抜きます。
- 手を置いたままで両肩を痛みのない範囲で天井に向けて持ち上げます(肩甲骨が広がるように)
- 持ち上げるときは息を吸いながら,そして息を吐きながらゆっくりと肩を元の位置まで下ろしてきます。
- 1回でうまく脱力できなければ,2~3回行ってもいいでしょう。
- 脱力できたあとはお好きな場所に手を置いてください。
- 体側に伸ばしたままでもいいし,胸やお腹の上で軽く両手を組むのも落ち着いた感じがしてお勧めです。
ここからの「調息」「調心」は初稿とほぼ一緒ですので下記をご参考にしてください。
それとギャッジアップ版追加に合わせて,ね禅音声ガイドの7分10分バージョンもアップロードしておきました。
もし坐れるようになってきていたら,イス坐禅に移行するのもいいと思います。
その内,ベッド脇に腰かけてできる坐禅もご準備できればといいですね。(Ym)