禅と茶の集い

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コロナにかかっても出来る身心調整法(4) 端禅

だいぶ体力や呼吸状態が落着かれた人は「ね禅」じゃなくてユーチューブにもたくさん動画が紹介されているベッドサイドでできる禅「端禅」を勧めています。

 

イス坐禅を実際に行ってみるとわかるのですが実は,座面の高さ,傾き,クッション性などで椅子によってはとてもやりづらいものもあり集中しません。

入院している患者さんの場合は,特に上下昇降付きのベッドをお使いなので座面が水平でしかも高さ調整できる「端禅」の方がお勧めです。

また自宅でも椅子で行うよりベッドの端に腰かけて行う方がやりやすいのはあまり知られていないと思いますのでご紹介してみます。

体格にもよりますが,普通のベッドは40cmくらいで太ももが水平となりますが,イラストのように少し膝が下がるくらいの高さが理想的で,私は玄関マットを三つ折りにしたものを坐布としてベットにのせて使用してます。

 

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1)調身  

  • まずベッドのギャッジアップはすべておろして水平にします。  
  • ベッドの高さは座面と膝の高さが水平になるのを目安に調整します。(自宅のベッドなどで高さ調整のない場合は古い座布団を二つ折りにしたりして高さを上げます※1) 
  • 両足は肩幅ほど開き,床を踏むことを意識して下さい。
  • ベットに深く腰掛けるのではなく危なくない範囲で浅めの坐りとします。
  • より坐を安定させるため一度,立ち上がろうと腰を5~10cmくらい浮かしてみます。 
  • 一度,腰を浮かすことで腰骨が経ち,軽く腹部が前に出て腹式呼吸がしやすくなります。 
  • お腹を一度,気持ちよく前に出して元にもどします。
  • 次に両肩をゆっくりと息を吸いながら肩すくめ,息を吐きながら肩を下ろしてきます。
  • 青空を見上げるように,ゆっくりと真上を見上げていき,首や肩,背中にかかっている力を抜いていきます。
  • 脱力できたあとは左右の手は両太ももの上に置いてもいいし,両手を組んで下腹部に軽く押し当てるようにするのもお勧めです。
  • 呼吸を続けながら目線をゆっくり下げていき,斜め45度に視線を落とします。
  • 凝視しないよう目元も緩め,ぼんやりと眺めます。   

 

2)調息   

  • 坐れたら最初に強く息を吐き出します。  
  • 最後まで吐き切ろうとすると軽く体が曲げりますが構いません。吐き切れたら,ゆっくりと元の姿勢に戻します。
  • 息だけでなく,お腹の底に溜まっている空気も,胸に抱えている不安やいらだちいもすべて吐き出してしまう気持でやりましょう。  
  • 息を出しきると,自然と鼻から新鮮な空気が一杯に入ってきます。  
  • 体の隅々まで自然な空気がいきわたっていくのを感じながら自然呼吸に戻します。  
  • あとはゆっくりとお腹の凸み,凹みを感じて,呼吸に集中していきます。 

 

3)調心    

  • 呼吸が整ったら息を1~10まで「1」「2」と息を数えていくのもいいでしょう。「10」までいったら「1」に戻ります。
  • ゆっくりと呼吸をしていると色んな思いが頭に浮かんできます。 その「思い」を数えている数字で巻き取る気持ちです。 
  • 口から唾液が,胃から胃液が出るように,脳と言う臓器からは自然と「思い」というものが絶えず分泌されています。  
  • 心配事や不安,後悔と言った「思い」ほど分泌されやすく,頭の中に一杯となりやすいものです。  
  • 「思い」が浮かんだら,「今は『端禅』の時間だから,あとで考えよう」と一旦,棚上げにして息を数えることに集中してください。  
  • 次々と分泌されてくる「思い」と向かい合わず,受け流して「反応しない」ことがポイントです。   
  • 坐っている時間ですが,体力や,からだのバランスなども考慮して短い時間から始めてください。
  • 安全であること自信がついてきたら徐々に伸ばしていければいいと思います。

 

赤字になっているとことは「ね禅」からの修正・追加ポイントです。 

またまた皆さまからのご感想,ご意見大募集中ですのでよろしくお願いいたします。(Ym)