今週の日曜日にNHKラジオで放送された文化講演会の内容が素晴らしいのでご紹介させてください。
このブログではすっかりおなじみの佐々木閑先生と,同志社大学の小原克博先生がそれぞれ仏教とキリスト教の立場からコロナ禍の現代における宗教の役割について「宗教は現代人を救えるか」をテーマに60分の討論がなされてます。
2020年7月18日、名古屋で開催された講演会の録音ですが,放送は9月13日で有難いことに11月9日まで聞き逃し配信でストリーミングで聴取できます。
討論冒頭で心に残った内容をかいつまんで紹介すると
- 「科学的なエビデンスが一般化される現代で宗教はどうなるのか?」
- 「キリスト教信者は天国を信じているのか」
- 「末法思想から出てきた浄土仏教は輪廻思想を信じ切れていないからこそ出てきたもの」
- 「アメリカでは宗教教育は各州に任されていてまだダーウィンの進化論を理科で教えていないということが現代にも起っている」
- 「日本は明治維新以降,宗教教育は弾圧され宗教に対する判断力・免疫が少ないという悪い点がある反面,極端な偏った宗教を押し付けがなかったのは良い点ではないか。」
・・・などなど興味深い内容です。
現代日本人はほとんどがまともな宗教教育は受けてこれなかったので,ぜひ日本を代表する二人の宗教学者の討論から人生の道しるべである「宗教」についてしっかりと学びたいと思います。(Ym)