禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

太田東吾

第45回 禅体験会のお知らせ(2024.06開催)

坐禅市民サークル「禅と茶の集い」では、今年も初心者のための「禅体験会」を開催します。 今年は6/14,6/21,6/28の金曜日3回に分けて「禅と茶の集い」の魅力をお伝えしようと企画中です。 年齢性別問わずどなたも歓迎ですのでお誘いあわせのうえ、ご参加…

社会人の禅修行階梯を考える(58)「禅と茶の集い」便り(401)

悪天候の中,太田ワークショップには6人も集い女性比率の高いかいとなりました。 太田ワークショップはいつも通りでしたが翌日になり次のようなショートメッセージが届き驚きました。 昨日は、ありがとうございました。会での、「生地のままの「中核自己」…

太田ワークショップ凱旋② あやめ台いきいきセンター 編

火曜の東京有明医療大学に引き続き,太田ワークショップの凱旋です。 土曜日(9/30)は千葉市のあやめ台いきいきセンターにて10:00~12:00と比較的ゆったり目のスケジュールで実技を中心に太田先生に講演していただきました。 応募者多数のなか会場の広さ…

第44回 禅体験会のご案内(2023.06開催予定)

坐禅市民サークル「禅と茶の集い」では、今年も初心者のための「禅体験会」を開催します。 今年は6/16と6/23の2回に分けて別々の内容で「禅と茶の集い」の魅力をお伝えしようと企画中です。 年齢性別問わずどなたも歓迎ですのでお誘いあわせのうえ、ご参加…

【音の目次】太田東吾先生(禅茶な人々 その1) 

そろそろ禅茶ラジオもコンテンツが増えてまいりましたので,皆さんが探しやすいように音の目次としてまとめなおしてみました。 まずはなんと言ってもこの企画にいち早く賛同いただき,応援・協力いただいた太田先生のロングインタビューの【音の目次】から始…

禅茶な人々 第一シリーズ 太田先生 完結です!

禅茶ラジオのキックオフ企画「禅茶な人々」ですが,3月28日の年度末の日曜日に太田先生のご協力で試験運転が始まりました。 わずか10分余りのインタビューでしたが,やはり普段の会話とは違う聞き方,答え方となって太田先生も私も新鮮な驚きを感じたも…

第42回(2021年度) 坐禅体験会 無魔円了いたしました!

昨夜の第四講を持ちまして,第42回 2021年度の坐禅体験会は無事,講了となりました。 講師の皆さん 今年も本当にお疲れさまでした。 そして熱いご講演ありがとうございました。 第四講は,ワークショップでお馴染みの太田先生にご講義いただきました。 女性…

禅茶ラジオ「禅茶な人々」はじまりまーす!

円覚寺の管長日記はラジオとなって,80回を超す放送となっておりますが,禅と茶の集いもその活動再開を祝して,禅茶ラジオをはじてみようと思います‼ このラジオは一般社会人でありながら坐禅や茶道に興味を持たれている方々,そう「禅茶な人々」をインタ…

現代社会人のための禅修行階梯 第二部(6)「歩行の修練」

Ⅲ 「歩行の修練」 「中核自己に備わっている3つの宝物」を、歩行という動作を通して、 体得し・味わい・使いこなすという修練です。 詳しい話は実習の時にしまして簡単に説明しておきます。 会場としては、広い室内か戸外でも人通りが少なく信号もなく自転…

現代社会人のための禅修行階梯 第二部(5)手の形とそれに伴う心の有り様の探求

Ⅱ 「手の形とそれに伴う心の有り様の探求(印契の探求)」 ダマシオのいう「感情は体性感覚と密接な関係がある」ということに注目しています私にとりましては、「手の形と心の有り様についての探求」はとても重大な関心事です。 ただし、真言密教ではもっと…

現代社会人のための禅修行階梯 第二部(4)「坐禅の行」 

第三章 体性感覚における「中核自己に備わっている3つの宝物」を体得し・味わい・使いこなすための技法 第一部(13)で述べましたように、体性感覚における「中核自己に備わってい る3つの宝物」とは、 ①「断」または「断」の機能 ②「風の感覚・身体が感じ…

現代社会人のための禅修行階梯 第二部(3)聴覚における「中核自己に備わっている3つの宝物」を体得し・味わい・使いこなすための技法

第二章 聴覚における「中核自己に備わっている3つの宝物」を体得し・味わい・使いこなすための技法 第一章のⅡ(第一部(2))で述べましたように、アントニオ・ダマシオ自身は 聴覚と「感情」との関係性については明言していません。 しかし私は、聴覚は体…

現代社会人のための禅修行階梯 第二部(2)嗅覚・味覚における「中核自己に備わっている宝物」

第一章 嗅覚・味覚における「中核自己に備わっている宝物」(①「断」または「断」の機能)を体得し・味わい・使いこなすための技法 第一部 第四章のⅡ(第一部(15))で示しましたように、嗅覚・味覚における「中核自己に備わっている宝物」(「断」または「…

現代社会人のための禅修行階梯 第二部(1)「地下トンネル」における基礎修練

第二部 「地下トンネル」における基礎修練 図2で示されていますように、「現代社会人のための禅修行階梯」では、「日常生活の場」から「禅修行の場」に行くために、「日常生活 の場」の「ゲート」から、「地下トンネル」を通過して(あたかもスタジオ ジブ…

現代社会人のための禅修行階梯 第一部(18)カルロス・カスタネダの言葉を吟味する

Ⅱ カルロス・カスタネダの言葉を吟味する 「われわれは生まれた時は、それにそれからしばらくの間も、完全に〈ナ ワール〉なのだ。けれども自分が機能するには。その補完物が必要だと 感じられる。・・・・・そこで〈トナール〉が発達しはじめ、それがわれ …

現代社会人のための禅修行階梯 第一部(17)カルロス・カスタネダの言葉

第五章 カルロス・カスタネダの言葉を吟味する Ⅰ カルロス・カスタネダの言葉 カルロス・カスタネダ(1925or1931~1998年)は、ペルー生まれのアメリカの文化人類学者といわれています。著作集『呪術師シリーズ』(日本語版は真崎義博訳、二見書…

現代社会人のための禅修行階梯 第一部(16)聴覚と体性感覚領域における「中核自己に備わっている3つの宝物」を体得し・味わい・使いこなすこと

Ⅲ 聴覚と体性感覚領域における「中核自己に備わっている3つの宝物」を体得し・味わい・使いこなすこと 前項で聴覚と体性感覚領域における①「断」または「断」の機能を体得 し・味わい・使いこなすことについて説明をしました。 そして第一部(14)で、 「中…

現代社会人のための禅修行階梯 第一部(15)感覚の領域に止まっていて気付き・知覚、想起などの領域に入らないという場合

Ⅱ 感覚の領域に止まっていて気付き・知覚、想起などの領域に入らないという場合 まず意味記憶の場合をみてみましょう。 「嗅いだら 嗅いだまま、味わったら 味わったまま」の時の の状態を見てみましょう。 大脳皮質側頭葉より、気付き・知覚の素材が送出さ…

現代社会人のための禅修行階梯 第一部(14)通常の感覚情報の流れ

第四章 嗅覚・味覚および聴覚・体性感覚における「中核自己に備わっている3つの宝物」を体得し・味わい・使いこなすということについて、その脳科学的根拠 禅の修行を始めたころ、先輩から「見たら 見たまま、聞いたら 聞いたまま」とか「二念を継がず」と…

現代社会人のための禅修行階梯 第一部(13)嗅覚・味覚および聴覚・体性感覚における「中核自己に備わっている3つの宝物」の定義

Ⅴ 嗅覚・味覚および聴覚・体性感覚における「中核自己に備わっている3つの宝物」の定義 長年「大心・喜心・老心」や「正しく・楽しく・仲よく」に対応し、「中 核自己」の特徴である「いま・ここ」のみの機能、そして「中核自己」領 域におけるダマシオの「…

現代社会人のための禅修行階梯 第一部(12)嗅覚・味覚および聴覚・体性感覚における「中核自己に備わっている宝物」は3種類

Ⅳ 嗅覚・味覚および聴覚・体性感覚における「中核自己に備わっている宝物」は3種類 前項での道元禅師および耕雲庵老師のお言葉は、内容が深くしかも一 般の人にはなかなか理解しがたい処(特に耕雲庵老師の言葉)がありま す。 しかもこのような言葉は、仏…

現代社会人のための禅修行階梯 第一部(11)嗅覚・味覚および聴覚・体性感覚における「中核自己に備わっている宝物」を究明する、先達の言葉から

Ⅲ 嗅覚・味覚および聴覚・体性感覚における「中核自己に備わっている宝物」を究明する、先達の言葉から 「宝物」の種類がいくつあるのか、あるいは性質・特徴はどうか、について究明するために、お二方の先達の言葉を参考にしてみましょう。 1 道元禅師の「…

現代社会人のための禅修行階梯 第一部(10)「自伝的自己」が働き出す以前の感覚の中の「中核自己に備わっている宝物」

Ⅱ 「自伝的自己」が働き出す以前の感覚の中の「中核自己に備わっている宝物」について ここで図1・2を参照してください。 「自伝的自己」が働き出す以前の感覚の領域は海面下の地下部分あるいは海の下の岩盤部分で示されています。 ここには、「中核自己に…

現代社会人のための禅修行階梯 第一部(9)「自伝的自己」が働き出す以前の感覚の功用とその限界

第三章 「自伝的自己」が働き出す以前の感覚の中の「中核自己に備わってい る宝物」とは Ⅰ 「自伝的自己」が働き出す以前の感覚の功用とその限界 第一章のⅢでみましたように、「自伝的自己」は、風土・慣習・民族(部 族)・言語・文化・宗教(宗派)によっ…

現代社会人のための禅修行階梯 第一部(8)「日常生活の場」と「禅修行の場」

Ⅱ 「日常生活の場」(その他の種々な背景の社会)と「禅修行の場」 ここで再び図1・2を見てください。 「日常生活の場」と、その他の種々な背景の社会と、「禅修行の場」とは、 地続きではなくて、それぞれ海によって隔たれています。 「日常生活の場」(…

現代社会人のための禅修行階梯 第一部(7)禅仏教の特徴

第二章 禅仏教の特徴 Ⅰ 禅仏教の特徴 禅仏教は、他の宗教・宗派が「自伝的自己」に重点を移しているのに対して、まず「いま・ここ」のみの自己を究明すること(「二念を継がず」・「見たら見たまま 聞いたら聞いたまま」とか「思い出すよじゃ惚れよが薄い 思…

現代社会人のための禅修行階梯 第一部(6)「自伝的自己の短所」と「自伝的自己の長所」

Ⅵ 「自伝的自己の短所」と「自伝的自己の長所」 以上のような「自伝的自己」を支えるシステムの中で、「現代社会人のための禅修行階梯と人間形成」という観点から見ますと、②の中から「快、喜び・笑い」を除く「不快、不安・恐怖・怒り・恨み・憎しみ・嘆き…

現代社会人のための禅修行階梯 第一部(5)「自伝的自己」を支えるシステム②

Ⅴ 「自伝的自己」を支えるシステム③「視覚・聴覚・嗅覚・味覚・体性感 覚などの感覚(エピソード記憶を想起する、意味記憶によって気付く・知覚する、などに至るまで)の機能」、と⑥「身体を動かしたり、行動する機能」における「中核自己」の特性 前項の終…

現代社会人のための禅修行階梯 第一部(4)「自伝的自己」を支えるシステム

Ⅳ 「自伝的自己」を支えるシステム 地球上の生物進化史的観点からいえば、ヒトの「自伝的自己」(無宗教的な「日常生活の場」における「自伝的自己」であろうと、「禅修行の場」における「自伝的自己」であろうと、その他の社会の「自伝的自己」であろうと)…

現代社会人のための禅修行階梯 第一部(3)世界の構造と「自伝的自己」

Ⅲ 世界の構造と「自伝的自己」 図1・2で見ますように、世界中には無宗教の社会もあればキリスト教・イスラム教・ユダヤ教・ヒンズー教・仏教による社会もあれば、その他さまざまな風土・慣習・民族(部族)・言語・文化・宗教(宗派)を背景にした社会があ…