今年も7月を迎えましたが,日本というより世界で未曽有の体験となる半年間でありました。
これまで考えもしなかったことが起り,止み,人間の小ささを改めて痛感させられる日々が続いております。
そうした中でも仏教界では円覚寺や臨青僧の皆様の取り組みは光彩を放ち,我々を照らして下さったと思います。
インターネット,PC,スマホという現代のテクノロジーにのせて禅を伝えるという活動が繰り広げられ,これまでだと参加できなかった方々にも坐禅会,法話,提唱など触れる機会となり,入院中の患者さんの中にもユーチューブで一口法話を聞いて感動したという方もいらっしゃいました。
また私の知見の範囲ですが,欧米での坐禅会は曹洞宗形式が多く,臨済宗?という方も多いとのことでしたので,臨青僧ZOOM坐禅会の質疑応答の際に思い切って「英語の副音声をいれれば世界に臨済禅の魅力が伝えられるのではないでしょうか?」とご提案させていただきました。
その質疑応答をご覧になっていた方から寄せられた感想に
海外での布教について……仏教的な世界観が東洋にしかないと思い、それを「教えてやろう」とするのは間違いです。西洋にも、仏教的な生き方を実践している人はいます。海外の人に接するときには、「教えてあげよう」ではなく、「気付かせてあげよう」という態度で接するべきだと思います。
というものがあったそうで円覚寺ブログでも紹介されておりました。
私はそのオンライン坐禅会で横田管長さまがご紹介くださった大拙先生の逸話に心が動き,「そうだ!世界の禅」と興奮したせいで,高慢な物言いに聞こえてしまったと反省しました。
【Start a Zazen practice】 -session 1- How to cross legs | Nanrei Yokota
しかしこうして英語字幕のついた「Start a Zazen practice」が公開される運びとなったことは,とても嬉しく,坐禅は曹洞禅だけではないと海外の方々が気づいてくださればと影ながら思っております。