禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

禅海一瀾講話 (岩波文庫)

『禅海一瀾』というのは円覚寺の今北洪川老師の書かれた名著ですが、1935年の初版の岩波文庫です。
1990年にリクエスト復刊されたのでまだ中古本は入手できるのですが、中身は旧字体だらけの漢字で溢れ、1ページ読むだけでも頭が痛くなるというものでした。
 
今回、釈宗演老師の講話が岩波文庫で復刻されただけでなく、横田南嶺老師、小川隆先生お二人のご尽力で正確で、しかも読みやすい形での『禅海一瀾講話』として発刊されました。
 
太田悌蔵訳の旧版はp118の薄い文庫本でしたが、今回の講話はp743の分厚い文庫本です。なぜこれだけページ数が増えたかというと釈宗演老師が58回に分けて講義された文を起こした、いわば口語体の提唱録であります。
まだ自序しか読んでいないのにご紹介するのも気が引けますが、じっくりと読むと、宗演老師の語り口で、提唱をうかがっているような気さえしてきます。
そしてなぜ『禅海一瀾』というタイトルなのか読んでいてわかるんです!
イメージ 1
 
 
しかし力作ですね、これだけの文章を調べ上げて、注釈つけて気が遠くなるような作業でしょう。小川先生!!すごいです。
味わいながら1章ずつ読み進めたいと思います。