禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

宝樹院だより(5)第3週は写経会です。

月の第3週は写経会が宝樹院では朝8時から行われております。

まずはご住職・副住職の読経から始まりです。

 

読経の際はマスクから,マウスシールドに付け替えて「開経偈,般若心経,延命十句観音経,四弘誓願」をお唱えします。

もちろん一般参加者はお経本を両手で掲げ持ち目読いたします。

 

続いて本来なら会場を移して大和室での写経会,その後はお茶を戴きながらの懇話会となるのですが,昨年度末からお寺での写経会・懇話会は自粛されており,読経後は写経用紙を戴いて自宅に持ち帰り各自写経を行うようになっております。

いつもなら本堂一杯に人があふる日曜の宝樹院も本日は6名の参加者と,私が1年通った中でも最少人数でした。

 

しかしご住職はこうした中でも熱心にご法話いただき,「読経と言うのは本来,お経をしっかりと一字一字見ながら行うもので,お坊さんが暗唱するのは鳴らし物でお経が持てないからです。」というお話をして戴きました。

私も以前に,坐禅会の先輩の一人から「お経は本来,覚えていてもお経本を見ながら行うのが良いんだよ。」と言われたことがありましたが,他の先輩や仲間の多くが「暗記するにこしたことはない」と言われて困惑していたところなのですっきりしました。

 

写経用紙を戴き,自宅に戻り写経し始めました。 

今回は長年お世話になりながら,諸事情あってお葬式にも出られなかったSkさんのご供養にと筆を走らせ始めました。

字の上手だったSkさんのご遺徳でしょうか,不思議なことに途中から細い字がすらすらと用紙の上に描き出され,筆先に紙面の感覚が分かるような気がしてきます。 毛筆はボールペンなど他の筆記用具と違い,紙が丸まっていようが,凹んでいようがあまり関係なく一定の太さで字が書けるとは聞いたことがありましたがまさか書道教室にも行ったことのない自分が体験できるとは思いもしませんでした。


一昨年だかに釈宗演展で宗演老師の書かれた文章を見て,筆でこんなに細かい細い字が書けるのかと驚いた覚えがありますが,改めて筆と言うのはすごい筆記具なんだと痛感いたしました。

 

宝樹院からお土産で頂いた臨済会の季刊誌「法光」はNHKこころの時代「禅の知恵に学ぶ」でお馴染みの正眼僧堂,山川老師さまのお話が掲載されておりました。

f:id:nflight2014:20200816104238j:plain

 また法光の巻末には今年の「禅をきく会」「禅をならう集い」の告知もありました。


「禅をきく会」  11月26日(木)18時から 有楽町よみうりホール

「禅をならう集い」12月13日(日)13時から 建長寺 


まだ開催できるかどうかも未定とは思いますが,開催されたとしても例年より参加できる人数が半減するでしょうから,希望者の方はご留意を。(Ym)

 

  ブログランキング・にほんブログ村へ