禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

禅修行の階梯を考える(34)「禅と茶の集い」便り(300)

千葉市にもコロナ第3波が迫りくる中の集いとなりました。

今週は第3週ですが,翌週の禅と茶の集いが休会ということもあり太田先生のワークショップが1週繰り上げとしていただきました。  

摂心の準備や,腰痛などで登坂会長はじめ古参の会員が欠席となり,会員3名と太田先生で計4名の小人数(こにんずう)での太田ワークショップとなりました。  

 

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くしくも昨日,東京都知事がコロナ対策でPRされた新しいキャッチコピー「5つの小」に準拠したこじんまりした会となりました。    

 

早めに到着した先生と二人きりで坐禅指導を受けたOuさんは個人教授で有難かったと喜ばれ,坐禅後も「社会人のための禅修行」の講習は取りやめて,座談会形式のフリートークとなりました。    

 

最初は太田先生ご持参の掛軸をご披露いただきます。

西田幾多郎先生の書で,陶淵明漢詩の一節「守拙帰園田」です。  

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帰園田居五首(その1)

  少無適俗韻  少さい頃から周りに合わせるのが苦手で
  性本愛邱山  田舎暮らしが性に合っていた
  誤落塵網中  間違って役人として職について
  一去三十年  田舎をでて三十年
  羈鳥戀舊林  故郷の鳥,林が懐かしく
  池魚思故淵  池に飼われた魚が淵を思うのと同じように
  開荒南野際  荒野を開墾するために南野の際にきて
  守拙歸園田  世渡り下手の愚鈍さで田園にに戻ってきた

 

この拙とは稚拙のことで,器用に世渡りしていくことを嫌い,都会での役職を離れて田園にもどって朴訥に田を耕す生活に戻っていかれたという内容だそうです。

 

フリートークコーナーでは会員の悩み相談っぽい内容もあり,贅沢にもベテラン精神科医にアドバイス頂く一場面もございました。

 

来週は,房総道場の摂心会のため「禅と茶の集い」は休催となりますので,次回は12月4日18時からとなります。

第1週なので輪読会と坐禅となります。(Ym)