禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

禅と茶の集い便り(20) 坐禅(座禅)のスタートラインは同じ

禅と茶の集いに行く前に、桜の花が見たくてコミュニティセンターのすぐ近くの公園へ寄り道しました。
まだ三分咲きくらいだったでしょうか。
満開になる前、桜の木全体がうっすらとまさに桜色になっている姿が好きです。
来週はお花見でたくさんの人が夜遅くまで訪れるでしょう。 
 
今日(2014年3月28日)は4週なので7時からまず静座です。
うれしいことに、冬に入ってからなかなか会に参加できなかった人が何人か見えました。冬眠から醒めて春と共に再活動でしょうか(微笑)。 
 
また、房総道場ホームページやブログの編集長役を引き受けてもらっている林(惟然)さんが顔を見せてくれました。
遠路はるばる来ていただいた上に、さっそくまだ始めたばかりの人の姿勢をチェックしてもらいました。
 
かなりきめ細かく指導してもらったのですが、この方はまだ足もうまく組めていない状態なので、「あまり厳しくしないでね」と言いそうになりました。 
でも、指導してもらっている新到の方も熱心に聞いて、正しい姿勢を身につけようとしていたので、新しい目で指導してもらってよかったなと思いました。 
 
8時からは、太田先生のお話です。
前回も紹介しましたが、「調身調息の技法を応用したストレスコーピング」の続きです。 
ここのところ、新しく来てくれる方が続いていたので、毎回最初から話をしていただいていたのですが、それでは話が全然前に進まなくなってしまうので、今日は次の段階へと進みました。
 
体の部分(経絡)と呼吸をうまく合わせることで、深い座禅へと導くワークショップなのですが、これは会に来て実際に体験しないと全く分からないと思うので(大体体験は言葉にできない)、これ以上は書けません。 
ちなみに太田先生は精神科のお医者さんで、東洋医学にも精通している方です。 
 
さて、夕刊でちょっと気になる記事がありました。
学力検査で、家庭の年収や塾にかける費用、親の学歴などが、子供の学力に関係があるという記事です。 
なんとなくそのような気はしていましたが、全国的な調査・分析ではっきり確認されたとのことです。
社会的な格差の是正が必要だとの指摘がされたようですが、少なくとも誰でもが同じスタートラインに立てるようにしないといけないですね。 
 
ここから座禅の話になります。
座禅を始める(続ける)に当たっては、年収も学歴も全く関係はありません。
もちろん性別も年齢も。敢えて言えば宗教も。 
全員が同じスタートラインに立ちます。
なにしろみんな初めてやるわけですから。
 
禅について人に聞いたり本で読んだりすることはもちろん否定はしませんが、実際に自分が足を組み背筋を伸ばし姿勢を正しくしようというときに、知識は役に立ちません。 
もちろん静坐中に、自分の経歴や社会的地位などのことが頭に浮かべば、それらはすべて雑念です。
仕事のことでいいアイデアが浮かんだとしても、それは雑念。
静坐中は連想を遮断します。
と簡単に書きましたが、これがなかなかできません。
まあ、できないから座禅をするわけですが(笑)。
 
禅について見たり聞いたりするのと、体験した後では認識が全く変わると思います。そしてそれを続けるかどうかはその人次第ということになりますが、・・・。 
興味がある方は、まずはきちっとした静坐会で座禅を体験してみてください。
本を見て、自己流でやるのはやめたほうがいいです。
多分100パーセントの人が、正しい姿勢を身につけられません。
 
というわけで、よしやってみようという方、冷やかし半分の方も、一度は「禅と茶の集い」や房総坐禅道場へお越しください。 
多分、今まで覗き見も出来なかった世界が広がっています。
お待ちしています。
 
義存 合掌