禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

「禅と茶の集い」だより(21) 桜が桜をしている

先週に続いて、近くの公園の桜を見に行きました。 
満開でした。

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多くの人が花見を楽しんでいました。
この桜の木々とはもう30年くらいの付き合いで、毎日のようにその姿を見てきました。 というより、桜の木々に私が見守られてきたのかも知れません。 
 
満開の桜だからというわけではありませんが、この時期の桜を見ると、まさに「桜が桜をしている」と感じます。
 
文法的には少し「?」ですが、桜がありのままの姿を見せ、誰のためということでもなく、まさに桜自身を生きているということです。 
このように生きることが出来たらと思うのですが、まあ、これも雑念か・・・。 
花見の時には、友人と酒でも酌み交わしながら花見三昧がいいですね。 
 
今日(2014年4月4日)は第1週。 
読書会は、齋藤孝著の「こんなに面白かったニッポンの伝統芸能」の続きを輪読しました。 
 
テーマは引き続いて「俳句」です。 
俳句と和歌を比べて次のような文が、 

   (俳句には)本来、滑稽味があるからといって、芸術性が損なわれるということはない。
   シェクスピアにも喜劇が多いのは周知のとおりだ。
   よく忘れがちになるが、むしろユーモアというものは、芸術性にとって重要なファクターなのである。 
   確かに和歌などは、滑稽味があまりに合わない。
   主に雅な恋愛がテーマで、自分の心情を吐露したものが多いからだ。
 
なるほど、こんな見方が出来るのですね。
 
次はお茶の時間です。
今日は前半が森本さん、後半が高貫さんのお点前でした。
 
お菓子は、小豆こしあん利休

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掛け軸は、「雪消山骨露 ?求月自来」で、?が読めません「他」でしょうか。
 

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禅林句集で、「雪消山骨露 雲出洞中明」という語を見つけましたが、すこし違うようです。どなたかまた教えてください。 
 
花は、椿と花ずおう。
尾山さんが持ってきてくれました。
 
この後は、いつものとおり、1炷香(45分)坐り(座禅し)ました。 
 
ここで新しい試みをしました。
各人の姿勢をデジカメで写して、静座後自分で確認してもらいました。
 
自分で姿勢をチェックすることはなかなか出来ないので、その場で自分の姿勢を見られると効果覿(てき)面でした。 
「あれ、こんなに背中が伸びてないのか」、「あごが引けてない」、「下を向きすぎている」。それぞれ反省です。 
 
来週は、多くの人が房総坐禅道場の摂心へ行くので禅と茶の集いはお休みです。 
次回は2014年4月18日(金)、午後6時から5階和室です。 
どうぞおいでください。お待ちしています。
 
義存 合掌