禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

「禅と茶の集い」だより(29) 大リーグボール誕生

日本各地で大雨の被害が報じられていますが、千葉はまだそれほどの被害が出ていないようです。
今日も小雨が降る程度でした。

今日(2014年7月4日)は第1週、禅体験セミナーの後としては、久しぶりに茶室でお茶が味わえました。

私が6時十分前に会場のコミュニティセンターに着くと、担当の森本さんは、準備をすべて整えて一人で静坐をしていました。
先週、体験セミナーに参加した方が誰も来なかったと書きましたが、うれしいことに今日はお一人ですがお見えになりました。
 
読書会は、齋藤孝著の「こんなに面白かったニッポンの伝統芸能」の続きです。
今日からテーマは「禅」。齋藤さんの坐禅感がどのようなものか興味が湧きます。

文頭に、川上哲治さんや星野仙一さんなどの野球選手がシーズンオフに坐禅をしていた話が出てきました。
確か岐阜の正眼寺ではなかったかと思います。
そして次に出てきた話が、漫画の「巨人の星」の話。 
野球少年だった私は毎週漫画が出るのを楽しみにして、学校が終わると友人と本屋に走りました。
確か小遣いがなかったので、友達とお金を出し合って毎週買っていたのを覚えています。 
50代以上の人でないと実感はないかもしれませんが、主人公の星飛雄馬は、投手として、球質が軽いという欠点を見抜かれ絶望して失踪しました。
そして向かったのが禅寺。
ここはよく覚えていますが、飛雄馬は禅僧に警策で打たれるのです。
そのとき禅僧は
「打たれまいと思うからかえって、打たれるのだ。打ってくださいと思えば、かえって打たれない」
というような意味の言葉を言ったと思います。
(コミックで調べていないので私の記憶違いだったらスイマセン)
ここで「ガーン」と飛雄馬は気づき、大リーグボール1号が誕生したのです。

禅の精神と大リーグボールの誕生がどこで結びついているかは皆さんの考察にお任せするとして、あの時代、少年漫画に「禅」が出てきていたわけですね。
確か、「野球道」という言葉もあったと思います。
野球も「道」であったわけです。今はデータ野球になったのでしょうか。

でも、外国人にはストイックに見えるようなイチローの試合前の準備や、試合後に一人で黙々とスパイクを磨く姿は、禅僧のイメージそのものだとも言われているので、禅は案外そんなところからじわっと伝わっているのかも。
今日は完全に野球の話でした。

お茶のお菓子は「あゆ」。

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掛け軸は、両忘庵釈宗活老師の書。

 

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「雪消山骨露 ?求月自来」で、?が読めません「他」でしょうか「池」でしょうか。
禅林句集で、「雪消山骨露 雲出洞中明」という語を見つけましたが、すこし違うようです。
どなたかまた教えてください。(*)
 
この後は、いつものとおり、1炷香(45分)坐りました。
 
来週は午後7時から一炷香坐った後は、懇親会です。 
どうぞおいでください。お待ちしています。
 
義存 合掌