禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

一休 「禅と茶の集い」だより(95)

今日(2015年12月18日)はいつも通り6時からの読書会で始まりました。
 
川端康成の「美しい日本の私」の続きです。
 
今日の話題は一休禅師です。
私も、禅に接するまでは、一休さんといえば頓知で有名なお坊さんだと思っていました。
小さいときに絵本を読んだ覚えがあります。
 
確か、アニメでも子供に人気があったと思います
 
一休は、若いとき宗教と人生の根本の疑惑に悩み「神あらば我を救え。神なくんば我を湖底に沈めて、魚の腹を肥やせ。」と湖に身を投げようとして引きとめられたことがあると紹介されています。
 
まさに大疑団をもっていたということがうかがえます。 
 
歴史に名を残している僧侶は、道元しかり親鸞しかりで、みな大きな疑問を持って人生を見つめていました。
 
そもそも、釈尊がどうして道を求めたかということを思い出せばそこに要因があるということが分かります。
 
また本では、
 
一休は魚を食ひ、酒を飲み、女色を近づけ、禅の戒律、禁制を超越し、それらから自分を解放することによって、そのころの宗教の形骸に反逆し、そのころ戦乱で崩壊の世道人心のなかに、人間の実存、生命の本然の復活、確立を志したのでせう。
 
とありますが、しっかりした修行もしないでここだけをまねしたらとんでもないことになりますね。
 
しばし、一休について語った後はお茶の時間です。
今日は、各自がお茶を点てました。
私も含めてなかなかおぼつかない手つきでしたが、それなりにお茶を味わいました。
 
一年の最後のお茶の時間でもあるので、掛け軸は「円相」、

f:id:nflight2014:20190803151032j:plain


お菓子は「志なの路」と「しろえび紀行」でした。

f:id:nflight2014:20190803160058j:plain


お茶のあとは、一炷香(45分)の坐禅(座禅・静坐)をして、駅に向かいました。
忘年会帰りの人を多く見かけました。
 
来週2015年12月25日は今年最後の会があります。
8時からは太田先生の坐禅ワークショップです。
 
どうぞおいでください。お待ちしています。
 
義存 合掌