禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

龍雲寺ダンマトーク:鈴木大拙に学ぶ

龍雲寺で毎年開催されてきたダンマトークですが,今年は先週土曜の午後にオンライン講演会となりました。

会場は東京世田谷の龍雲寺,講師は円覚寺派管長の横田老師で,テーマは「鈴木大拙に学ぶ」でありました。

翌日にはすでにその録画がユーチューブで一般公開されておりますのでご紹介したいと思います。


【龍雲寺ダンマトーク:鈴木大拙に学ぶ】9月26日(土) 午後3時30分より | 野沢龍雲寺様主催法話会

鈴木大拙先生生誕150周年にあたる今年はいろいろな出版も相次いでいるとのことですが,今北洪川管長との出会いから禅に興味を持たれた大拙先生の生い立ちからお話が始まります。

 

それから釈宗演老師に参禅し,渡米の前の年に蝋八摂心中に「無分別の世界,平等の世界」の覚りを開かれたエピソードへと話が進んでいきます。

ついに禅の奥義を体得したかに見えた大拙先生ですが,1年ほどしてアメリカに行ってあるとき「ひじ,外に曲がらず」という言葉にさらに覚りが深まります。

つまり平等無分別の世界だけでは実際の世の中では生きていけない,役に立たないこともあったのでしょうが一度,無分別の世界をしっかりと体得できれば差別と分別が入り混じった実際の社会でもなんの不自由もないのだと気づくわけです。

 

差別 分別 =  個

    ↓

平等 無分別 = 超個

    ↓ 

差別 分別 = 超個の個

 

浅薄な禅初心者のYmが横田老師の十牛図の講義と合わせるならば, 大拙先生の「個」は見牛までの第3ステップ 「超個」は第6ステップである帰牛帰家となりましょう。

そして「ひじ,外に曲がらず」の超個の段階は第8図人牛俱忘となるのだろうなぁとお思います。

そして第7図の忘牛存人がどこにあたるのかはわからずにおります。 

 

講義の後半は大拙先生の著作の中からの引用を紡ぎながら「大拙禅」のご紹介をされながら仏教の大意に繋がるお話でした。

ぜひご視聴いただきたくご紹介させていただきます。(Ym)