禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

円覚寺詣「ほどほどがいい」

昨年末に期待せずに円覚寺日曜説教に応募したところ抽選に当たり,今年初の日曜説教をライブで参加することができました。

北鎌倉はまだ雪がちらほら残っており,妙香池は凍り付き,一番奥の黄梅院は雪景色のままでした。

 

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ご仏殿でお参りしてから大方丈につきますと,凄い撮影機材!

カメラも照明も本格的で,いつも見やすく聞きやすいユーチューブ動画にはこうしたしっかりした機材あってこそなのだと改めて驚かされました。

 

ソーシャルディスタンスを保って,コロナ前までは数百名集っていた大方丈は50名の入場者と,10名ほどの関係者だけでがらんとしておりました。

マイクの影響なのか,元々朗々とした横田管長の声がますます拡がるような持ちあがるような不思議な響き方をしており夢中で聞き入っておりました。

 

年始の説教は「お釈迦様を慕う」というタイトルで仏教の根本となるお釈迦様のお話がありました。 お釈迦様の生い立ちや有名な四門出遊,人生の苦しいの原因となる「自我意識」などのお話をご説明いただきながらはじめと終わりには真民詩が披露されました。

詳しくはぜひ下段の動画を御拝聴くださいませ。

 

 

お説法をお聞きした後,方丈出口でお見送りされている横田老師に新年のご挨拶と,「ね禅」の学会報告をごく簡単にさせていただきましたが「あれは,良いですね。」と直接お言葉をいただき心が温まる思いでした。

 

帰路に拝観チケットを何気なく眺めておりますと,先日の禅と茶の集いで会長が問題提起されていた「欲望」「煩悩」との向き合い方について,まるで呼応するかのような一文が掲載されておりました。

 

【禅のこころ】 ほどほどがいい

「煩悩を断除すれば、重ねて病を増す。」という言葉があります。

煩悩を断ち切ろうと坐禅しますが、煩悩を取り除いてしまったら何が残りますか?

おそらく何も残らないでしょう。

煩悩もほどほどにしておけばいいのです。

人に迷惑をかけない、 食べ過ぎないよう適度にやればいいのです。

草でも通行の邪魔にならない程度に ほどほどに生えているなら、それもまた一つの景色であります。

煩悩を強いて断ち切ろうとする必要もないし、毎日の暮らしを滞りなく行っていれば、それが立派な仏心の暮らしなのです。

(こころころころ 2017.12.01発刊)

 

この文章をみて,まるで今年の私に与えられた「命題」のような気が致しました。

 

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5年前から管長さま揮毫の干支手拭いを画版に貼り付け簡易扁額として自室に飾ってきましたので,今年も早速「恵風」の手拭いに張り替えてみました。

 

でも・・・管長さま、どう見てもシマ猫にしか見えません。(^^; (Ym)