禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

禅と茶の集い便り (16)  最初は少し勇気を出して お声をかけてください

昨日(2014年2月28日)は、ちょっとした用事があって、コミュニティーセンターへは10分ほど遅れて到着。

すると6階の長い廊下にポツンと人影が見えました。

禅と茶の集いに来てくれた人かなあと思いながらもいきなり声はかけづらく、和室に入りかけたところ、その方のほうからこちらに来てくれました。

「初めての方でいらっしゃいますか」というと、うなずいてくれました。


和室ではもう皆が静座をしていて、シーンと静まりかえっていましたから、

 
そこで「すいませんが・・・」とは確かにいいくいかもしれません。

たまたま私が遅れて行ったので対応出来ましたが、そうでないと30分以上待ち続けになるところでした。


房総道場の日曜静坐会でもたまにこのようなことがあります。
玄関に本堂で静座中なので、声をかけてくださいと看板を立ててありますが、それでも声はかけづらいようです。
 
道場に来ても、静座中だと帰ってしまう人がいたり、門と玄関のあたりをうろうろしていて、静座が終わって人の気配がしてからやっとの思いで声をかけてくる人がいたりします。自分の時もそうでした。

新しく来る方は、あらかじめご連絡をいただくか、出来れば少し早めに来ていただくと助かります。そのときに座り方も指導できます。

もし、遅れて来てしまった場合は「たのもう~」とは無理でも声をかけてください。

ほんのちょっとの勇気が要るかもしれませんが。
その方は座具を持参で来たので、すごい人が来たと思いましたが、それには道虔という名が。そうか光永さんの紹介で来たのだとすぐ分かりました。
 
6階の和室は少し狭いので、座禅の仕方の説明も廊下で小声でするしかありません。廊下では和室に声も聞こえてしまうのであまり長くは話せません。
静座中に姿勢は直しますからということで、和室に入ることにしました。


簡単な作法があるので、私と同じようにしてくださいと言って和室に入るもののやはり、慣れていないので(当たり前)少しまごつきますが、作法などは一回覚えればなんということはないので大丈夫です。
実際に静座をしたのは実質30分未満だったと思いますが、最初はこれくらいでちょうど良かったかもしれません。


初心者の方には、「どうしても足が痛くなったら、静座中に合掌して足をくずしてもいいですよ、座布団の前に立ってもいいですよ」と、あらかじめ言っておくのですが、
皆が静座していると一人だけそうするのもなかなかやりづらいようです。


静座の途中でも、いったん足をくずして大丈夫です。静座がどうしても出来ない人は、日本座や椅子を使った座禅も可能です。90歳を過ぎた女性もずっと椅子座禅をしていました。


最初から完璧に出来る人などいませんから、ちょっとしたことであきらめずに、少しの間は続けてみてください。

1回や2回で座禅のよさが分かる人はほとんどいません。
 
特に「禅と茶の集い」一般向けの会なので安心しておいでください。
房総道場の日曜静坐会でも、初めから厳しいことは言いません。
お気軽においでください。お待ちしています。
 
坐禅の次は太田先生のお話です。
以前にも紹介しましたが、太田先生は精神科のお医者さんで長く(50年近く)座禅の修業を続けている方です。千葉市こころの健康センターで、「調身調息の技法を応用したストレスコーピング」という市民向けの講座をして大変好評だったので、「禅と茶の集い」でも連続講義を続けてもらっています。
 
今日の話は、ワークショップ以前の話で、アントニオ・ダマシオという脳神経科学者の説を紹介していただいたのですが、ブログでは扱いきれません。私も消化できていません。ただ、ワークショップで実際に体を動かしたり声を出したりしてみる体験はとても面白いです。
 
太田先生の話がある週だけ来る人もいますが、最終的には座禅がしっかりできるようになることを目的としているので、出来れば毎週来ていただきたいと思います。
これも会に来て体験してみないと分からないですね。
太田先生の次回の話は2014年3月28日(金)です。
 
「禅と茶の集い」は毎週あります。
 
最後になりましたが、先週のお茶の時間に掛けた軸で読めなかった画賛を読んでいただいた惟然さんに感謝です。
 
義存 合掌