禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

「禅と茶の集い」だより(33) 名人伝

ここのところ、書き出しは、いつも暑い暑いですが、今日も暑い一日でした。熱中症で病院に運ばれる方が続出しているようですが、そうならないように気をつけましょう。
 
今日(2014年8月1日)から8月です。
まずは読書会から。齋藤孝著の「こんなに面白かったニッポンの伝統芸能」の続きです。テーマは「禅」。
齋藤さんは、「十牛図(*)」という禅の修行の過程を十段階に分けて説明したものを取り上げて禅について解説しています。禅では、悟った後に悟りの臭みも抜けて「ただの人」になるという段階があるのですがそこで、中島敦名人伝のストーリーを引用しています。
 
さんざん弓の訓練をして名人の極みに到った男が行き着いたのは、弓を捨てても射ることができる状態であり、さらには弓とは何かということさえ忘れてしまう境地である。
 
私は高校生のときに教科書で読んだ覚えがありますが、そのときには何のことだかよくわかりませんでした。せっかく名人になったのに何で弓を忘れてしまうのだろうと思っていました。欧米の思想や文学の中にもこのような世界観はあるのでしょうか。もう一度読み直してみたいと思います。
また、齋藤さんはこの後で「子供にも大人にも禅的教育の復活を」と説いていますが、これはまさに禅と茶の集いの目指すところでです。コミュニティセンターでは、子供の教育までは手が出せませんが、先週は、房総坐禅道場で「子供禅のつどい」が開催され、子供達が禅に触れました。多くの場所でこのような機会があればいいと思います。
房総坐禅道場の直前のブログで写真入で紹介していますのでどうぞご覧ください。
 
今日のお茶のお手前は森本さん。
お茶のお菓子は、さわやの「あんこ玉」でした。

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写真にあるように色とりどりでしが、味もそれぞれ違っていたようです。
この季節には、冷たいお茶がとてもおいしいです。
 
この後は、いつものとおり、1炷香(45分)坐りました。
 
来週は午後7時から2炷香(45分×2回)坐ります。
どうぞおいでください。お待ちしています。
 
義存 合掌