禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

「禅と茶の集い」だより(39)  日本人の宗教観

朝夕は少しずつ秋を感じる季節となりました。
今日(2014年9月19日)は天気もよく、大変すごしやすい一日でした。
 
まずは読書会から。
今日から、ネルケ無方著の、「日本人に宗教は要らない」を読み始めます。
これは、会員の森本さんが読んで大変面白かったということで、皆で読むことにしました。
私も、ネルケさんの本は今までに2冊ほど読んでいます。
人物としても大変興味深く、その生き様は尊敬に値します。
 
はじめに ―ドイツ人住職から見た「日本人の宗教観」を読みました。
 
以下引用
日本人はなぜ宗教に無関心なのか。
この疑問は、私が「禅」の勉強をするために来日したときに感じたものでした。日本人の多くが禅のことを深く知らず、宗教そのものにも無頓着だと愕然としたのです。正月には神社へ初詣に行き、結婚式を教会のチャペルで挙げ、葬式には僧侶にお経をあげてもらう。なんとも不思議な宗教観を持った人々だと思いました。
 
読書会からお茶の時間にかけて、この話題についてそれぞれ感想を言いました。
 
これは私の感想ですが、あなたの宗教はと聞かれたら、私は禅仏教徒と答えることにしています。
でも、これって怪訝そうな顔で見られることがあるんですよね。
特に日本の日常では・・・。
 
このような話になると大体、えーと確かうちは○○宗だったよなというような答えが多いような気がします。
これは多分葬式のときの宗派だと思います。
 
きちっとした答えが返ってくるのはクリスチャンの人とかごく少数ではないでしょうか。
初詣にしても、神社に行ったりお寺に行ったり。
ネルケさんの言うように、そのTPOに合わせて何でも受け入れてしまうのが日本人の特徴。
宗教に寛容というか、逆にほとんど意識していないというか。
このようなことは、特に一神教の国ではあり得ないと思います。
 
海外に入国するときの審査票の宗教の欄になんと書いていいかまごつく人も多いと思います。
特に無しと書きますか。
 
じゃあ、宗教というのは一体どんなものを指すのかということになるのですが、これは各自の宗教観で全く違った答えになってしまいます。
 
もうここら辺から話は尽きなくなるのですが、ネルケさんはまさに、「曹洞宗の住職として、元キリスト教徒として私の意見を述べます」と書いているので、これから本を読み進めながら自分たちのことを見ていきたいと思います。
次回からのお楽しみです。
 
続いてお茶の時間。今日のお茶のお手前は大石さんでした。
 
お菓子は、「秋の七草」と「二人静」。 

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秋の七草は名前のとおり七種類の草花が描かれていて、どれをいただくかは自分の好みでした。
 
お茶の後はいつものとおり、1炷香(45分)坐りました。
 
来週は午後7時から1炷香の静坐。
8時からは太田先生の坐禅のワークショップです。
 
どうぞおいでください。お待ちしています。
 
義存 合掌