禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

ナー・ムーの呼吸法 「禅と茶の集い」だより(85)

ここのところ金曜日はいつも雨が降っています。
 
今日(2015年9月26日)も雨でしたが、7時には10人が集まっていました。
この人数だと適度な緊張感があっていい坐禅(座禅)の時間が持てます。
 
坐禅のあとは、太田先生による坐禅のワークショップです。
このワークショップを目当てに来る人もいて、もはや禅と茶の集いの名物人気講座になりました。
 
前回は、両手をももの上におき体の温かみを使って息を数えてみるということを実践しました。
くわしくは、禅と茶の集いだより(81)をご覧ください。
 
今日は、ナー、ムーの呼吸法を試しました。
といっても、何がなんだかわからないと思いますので、言葉でいい表せる限り説明したいと思います。
数息観(息を1から100まで数える)では、自分の息を数えることを実践します。
基本的には、ひとつ、ふたつと息を数えるときに、「ひとー」で吸って「つー」というように息を数えるようにと指導されます。
要は、自分の息に集中して、雑念を交えないことが重要です。
 
さて、ここで太田先生の工夫があります。
ナー・ムーの呼吸法では「ナー」で吸って「ムー」で吐きます。
さらに、「ナー」で息を吸うときは、命門というつぼに意識を集中させます。
命門とは、へそのちょうど反対側にある背中のつぼです。ここに意識を向けることで、背筋がぐっと伸びてきます。
 
そして息を吐くときは、坐禅を組んだ手の親指と親指が触れる場所に意識を向けます。
ここを太田先生は「赤丸(せきがん)」と呼んでいます。
特に親指の内側と内側をつけたほうが集中しやすいようです。
正法眼蔵坐禅儀には、二つの親指をくっつけて、へそに置けと書いてあるので、それに従えば、自然とこのようになるということです。
ためしにやってみてください。
これは、読んで自分でやってみてもなかなか難しいと思います。
 
ワークショップでは、これを実践しながら感想を述べ合うなどし、さらにまた実践を繰り返しています。
もちろん、この方法がすべてだということはなく、最後は息を数えないでも三昧になれるという随息レベルを目指そうというのがワークショップの目的です。
興味が湧きましたか?
 
次回のワークショップは(2015年10月23日)です。是非おこしになって実践してみてください。
 
来週は2015年10月2日(金)午後6時から、読書会、お茶、坐禅と続きます。お待ちしています。
 
義存