禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

禅体験セミナー (9) 禅のある人生 2

今日から、禅体験セミナーで、
禅のある人生 ―仕事や家庭生活が禅でどう変わるかー 
と題して久保田鉄漢さんにお話しいただいたものを私(義存)の責任で要約して掲載します。
 
今回の禅体験セミナーのテキストである『坐禅のすすめ』では、禅と家庭生活、禅と職業という項目がありますが、これは後で読んでいただくとして、実際の生活に即したことをお話します。
 
簡単に自己紹介をさせていただきます。
昭和24年8月生まれですので、現在64歳です。
生まれは群馬県で、18歳で千葉に出てきて、それ以来35年以上は、千葉に住んでおります。
60歳で定年し、現在は、四街道坐禅塾で、坐禅中心の生活をしています。
 
禅には、無功徳という大変有名な言葉がありますが、それはしばらく忘れて、-仕事や家庭生活が禅でどう変わるか- という副題にそって、禅によって得られた功徳なり、効果のことについて話します。
 
まず、禅との出会いですが、中学校3年生の冬休み前に、ある先生から「冬休みに、坐禅会を中学校の柔道場で朝7時からやるので、やる気のあるものは、座布団を持って集まるように」と言われ、興味本位で参加しました。
1学年200名くらいの学校でしたが、20名くらい集まったと思います。
なんとか年末の1週間、毎日、坐禅に通いました。
 
中学校を卒業して、高校生になりましたが、先生が呼びかけて、月2回、日曜日の朝に、公民館で、坐禅会をやり2年間続きました。
私が今も坐禅中心の生活をしているのも先生の影響だと思っています。
 
2度目の禅との出会いは、それから5年後でした。
 
18歳で、工業高校を卒業し、千葉県の市原市にある化学会社に就職し
働き始めました。
その後、仕事をしながら受験勉強をして、4年後に千葉大学に入学しました。
大学には、勉強するために入ったわけですが、4年間の仕事をした経験で、勉強ができても、精神的に弱いと、自分で自分に負けてしまい、最終的に良い仕事はできないという感じがしていました。
 
精神面を強化するために、以前やったことがあった禅をもう一度やろうと思っていたところ、たまたま、入学案内に、千葉大学には、禅の会があるのを知り入学してすぐに禅の会の門をたたきました。
それから毎日、朝7時45分から45分の坐禅をし、そのあと授業に出ました。
 
そして、学生のための坐禅の塾である四街道市大日の総北五葉塾(現四街道坐禅塾)に、48年4月に入塾しました。
その後、中途半端に坐禅をしていては、何も得られないという危機感もあって、それこそ、清水の舞台から飛び降りるつもりで、48年7月に、磨甎庵白田劫石老師に入門しました。
 
昭和51年3月に大学を卒業し、同時に総北五葉塾も卒業して、山口県の岩国市にある会社に入社しました。
 
1年目から、会社で休みを取り、千葉で開催される摂心会に参加していました。
53年7月に、内田智鏡、慧純ご夫妻の仲人で、見合い結婚をし、それから、60歳で定年を迎えるまで働き今に到っています。
 
本人としては、仕事と家庭と禅をバランスよく行ってきたつもりです。
そんな訳で、今回の話題である「禅のある人生」という話題提供者になったのだと思います。
 
続く
 
義存 合掌