禅と茶の集い

みをただし いきをととのえ すわるとき そのみ そのまま みな ほとけなり

禅体験セミナー (11) 禅のある人生 4

禅のある人生 ―仕事や家庭生活が禅でどう変わるかー と題して久保田鉄漢さんにお話しいただいたものを私(義存)の責任で要約して掲載しています。
 
 
ここで、先週からから引き継いだ話は終わりにして、私の話題提供に入ります。
 
居士禅(在家禅)を続けていくための工夫について、話させていただきます。
禅の修行を社会人のまま続けて行くためには、その前提条件として、仕事と家庭とをどう折り合いをつけるかが大事です。
私は、禅と仕事と家庭を常に同じウエイトで、鼎の3本足の如く、どれも均等に大事にして日々を過ごしました。
 
・仕事をおろそかにしない
・家庭をおろそかにしない
・禅をおろそかにしない
 
当然ですが、どれをおろそかにしても、社会人のまま、禅を続けていくことはできません。
仕事と家庭の両立も難しいと言われる現代の社会の中で、更にそれに禅が加わるわけです。
この3つのバランスをどうとるか。
誤解を恐れず、簡単に言えば、
 
・仕事は、能率良く、生産性の高い仕事をして、成果を出すこと
・家庭は、家庭の平和を第一優先として、家事・育児も最低限のことはやる
・禅は、毎朝坐禅をし、年3回の摂心会に参加し例会にも参加する
 
ということです。
一時的には、どれかの優先順位を上げて対応する場合はありますが、
全体ではバランスよくやらないと、全部がうまくいかなくなります。
仕事がうまくいかなくて、坐禅や家庭がうまくいくことなどありませんし、
家庭が不和では、仕事も禅にも支障が生じます。
専業主婦の方の場合は、仕事を家事や育児と考えても同じだと思います。
なにせ、この3つをうまく機能させていかなければ、居士禅・在家禅はありません。
しかしいざやるとなると、それなりの覚悟と努力と精進が必要です。
 
続く
 
義存 合掌