禅と茶の集い

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禅体験セミナー (6)  アンパンマンのマーチと禅

禅体験セミナー(「禅と茶のつどい」主催)で取り上げた話題についての続きです。
 
釈尊の生涯や禅について少し硬い話となりましたが、残りの時間でアンパンマンのマーチを取り上げてみたいと思います。
 
 アンパンマンのマーチから抜粋   作詞:やなせたかし
 
なんのために 生まれて
なにをして 生きるのか
こたえられないなんて
そんなのは いやだ
 
なにが君の しあわせ
なにをして よろこぶ
わからないまま おわる
そんなのは いやだ
 
幼児向けのアニメの歌とはいえ、あなどることなかれ。
とても深い意味がある歌詞だと思いませんか?
改めて読んで、この問いに正直に自信を持って答えることができるでしょうか。
これは人生に対する根本的な問いかけだと思います。
 
釈尊が、周りからみれば恵まれた環境にありながら苦悩し、自分が生きるということは何か。
本当のしあわせとは、よろこびとは何か。
そういった疑問を持って道を求めた、まさにその疑問だと思います。
 
やなせさんの追悼番組を見たときに今話したことを思いついたのですが、やなせさんは、自分の戦争体験や飢餓体験などを踏まえてアンパンマンを描いたようです。
ご自分の若き日の過酷な体験を踏まえて、「生きる」ということと真正面から向き合っていたのだと思います。
「手のひらを太陽に」の作詞がやなせさんだということも知り納得しました。
 
この問いに答えるためには、自分自身の内側に向かって問いを発するしかないと思います。
 
そのためには多分いろいろな道があるし、いろいろな出会いがあると思います。
禅だけがその道ではないと思いますが、一つの有用な道であるということは、責任を持って言えます。
 
後で考えようなんて思っていると、
 
時は はやく すぎる
光る星は 消える
 
ということになりかねませんので、ご用心、ご用心。
 
もちろんこれもアンパンマンのマーチの歌詞の一部ですよ。
You Tubeで歌も聴けます)
 
続く
 
義存 合掌